「愛してる」「好きだよ」「また会いたい」といった、親密な間柄の男女間で交わされる、ラブメールは、不倫・浮気の証拠となるのでしょうか。

実は、こういった内容のメールだけでは、慰謝料請求が通ることはありません。

なぜなら、この様な言い訳をしてくる可能性が非常に高いのです。

「好きだとか愛してるという内容は,メールによる擬似恋愛ごっこです。キャバクラと同じく単なる擬似恋愛で,肉体関係も恋愛感情もありません。妻(夫)がいるのに本気の恋愛をするわけがありません」

たしかに、「愛してる」「好きだよ」といった好意を伝える内容のメールだけでは、『肉体関係があった』と証明することができないため、法律上の浮気(不貞行為)として認めてもらうことは困難といえます。

では、身体の関係があったことが明白な内容のメールがあった場合にも、不貞行為の証拠となり得ないのでしょうか。

例えば、「昨夜のエッチ、すごく良かったよ」とか、「コンドームつけないでしちゃったから、妊娠が心配」とか、そういった内容のメールを指します。

一見すると、このようなメールがあれば肉体関係があったと十分推測できますので、慰謝料請求が認められるようにも思えます。

しかし、裁判上では、『メールのやりとりだけで不貞行為があったと認められることはありません』

これは、上記と同様、「単なるメール上での言葉遊びだった」と言い訳をされてしまえば証拠として不十分と判断されてしますからです。

他の証拠がある場合は、メールも浮気の証拠の一部となり得ます

他の証拠がある場合、たとえば、「昨日会えてすごく嬉しかったよ。また会いたいな」とメールでやり取りされていて、そのメールのやり取りの前日付けのラブホテルの領収書が鞄やポケットから発見された場合などです。

簡単に言えば、複数の証拠を組み合わせれば、「この二人の間に肉体関係があったであろう」と強く推測できる場合には、裁判で勝てる見込みが高くなるということです。

ただし、肉体関係があったか無かったかを判断するのは裁判官であり、その他の諸事情を勘案して判決が下るので、一概に「裁判で勝てる」「勝てない」と言い切ることはできないので注意が必要です。

なお、メールのやりとりを証拠として保存する際の注意点ですが、プリントアウトではなく、必ず、メール画面を、写真か動画で撮影しておいてください。

写真で撮影する場合には、かならず画面スクロールをして、メールの全文を撮影して下さい。

プリントアウトの場合だと、「メールの本文を改ざんされた!」と後で浮気した本人が反論できる余地が残るからです。

また、メール画面以外にも、ヘッダー部分(送受信日時や、送信者・受信者の名前が記載された箇所)、送信者・受信者のメールアドレスの撮影も必須です。

弁護士照会制度を利用すれば、後々、メールアドレスから個人を特定(氏名・住所)することも可能だからです。

話をまとめますと、原則的には、メールのみでは、裁判で慰謝料請求が認められるだけの証拠とはならないが、例外的に、他の有力が証拠が複数ある場合には、慰謝料請求が認められることもあるということです。

メールの内容を補強するための他の証拠の確保や、ラブホテルへの出入り等の浮気の決定的証拠をつかみ、確実に裁判に勝つ準備をお考えの方は、探偵事務所や興信所に頼むことが一番の近道となります。