会社に入社にした際、指導係だった夫からのアプローチの末交際がスタートしました。

社内恋愛にあまり厳しくない会社だったこともあり、彼は何かと私の傍にいようとしていました。そんな彼の姿に、周りの社員たちからは散々からかわれていました。いつも私のことを一番に気にかけ、優しく接してくれる彼に私も日増しに愛情が強まっていきました。

交際を始めて2年目の私の誕生日に彼からプロポーズをされ、年内に入籍。結婚し、私たちは夫婦となりました。交際中の彼の様子を知っている人からは、結婚後も安泰だろうと言われました。もちろん私もそう信じていました。けれど、結婚式が終わってからというもの彼の態度が一変してしまいました。

結婚して数か月経ったあたりから、それまでの態度が嘘だったかのように徐々に彼の態度が変わりました。外出先では優しく接してくれるのに、家に帰ると笑顔は消え言葉や態度も冷たいものになりました。まさに亭主関白という言葉がふさわしい態度です。

一体何が彼をそうさせたのか分からないまま、夫の態度は悪化していきました。

それまでは自宅でとっていた食事も食べなくなり、外食が増え始めました。平日は遅く帰り、休日もどこかに出掛けてしまいます。どこに行っているのか聞いてみても、無視されてしまいます。

ギャンブルにはまってしまったのかと心配になりましたが、通帳を見ても特に大きな買い物をした様子は見られませんでした。ほとんど毎日外食している割に、夫は以前と変わらない生活を過ごしているようですし、これは何かあると感じました。

もしかしたら、毎日外食していると見せかけて別の女性のところで食事を済ませているかもしれません。ここまでやる必要はあるかとも悩みましたが、どうしてもはっきりさせておきたかったので、夫の浮気について東京興信所に調査を依頼しました。

夫のここ最近の動向をお話すると、すぐに調査に取り掛かっていただけました。

さぁ、いったいどんな女性と浮気しているのか。離婚も見据えた心構えで結果を待ちました。

調査を始めてもらい数日たった頃、結果を聞く日がやってきました。

調査員の方から聞かされた夫の動向について資料を読み進めるうちに目を疑いました。

結論として、夫は浮気をしていませんでした。けれど、問題はその後です。夫が毎日毎晩食事に出かけている相手は、なんと彼の母親だったのです。たまにならまだ良いのですが、調査中はほぼ毎日食事を共にしていたというのです。しかも私が作る料理に対し、愚痴をこぼしながら食事していたそうです。

それだけではありません。食事中、彼はお義母さんのことを「ママ」と呼んでいたそうです。お義母さんも夫の名前をちゃん付けで呼んでいて、典型的なマザコンであることがわかりまました。(私が同席している時はお義母さんのことをお袋、夫のことは名前呼びしていたのでこの時初めて知りました)

夫は小さい頃に父親を亡くし、母親が女手一つで夫を育てくれたのだと交際中何度も聞かされていたので家族愛の強い人だとは感じていましたが、まさか三十路を迎えた新婚の夫が、妻である私よりも母親を選ぶほどのマザコンだったとは思いもしませんでした。

私はこの事実を両親に打ち明け、その上で夫と話し合った結果、夫は実家に帰り離れて暮らすことになりました。結婚したばかりということもあり、籍はまだしばらくそのままにしておいて時期をみて離婚することを決めました。

夫曰く、私に最初猛アピールを駆けてきたのも、母親と同じコロンをつけ、母の若い頃に似ていたからだというのです。これまの私自身をみてくれていたわけではなかったことに、この上なく虚しくやるせない気持ちでいっぱいです。