商売敵編【嫌がらせ調査】

職場で起こる様々な嫌がらせの原因は、羨望、恨み、妬みから生まれます。
意図的にしたわけではないけれど、気付かないところで相手の店舗や会社に大きな損失を与えてしまい、嫌がらせを仕掛けられる。そんな経験をされた方々にご協力いただき、実際に受けた嫌がらせの数々をこのページではご紹介します。嫌がらせの悪質をリアルに感じて頂き、決して他人事ではないということをご理解頂けますと幸いです。

社員が嫌がらせを受け、困っています(50代 経営者)

経営者である私を含む従業員が通勤に使っている車が、店舗裏の駐車場に停めているといつのまにか傷をつけられています。
最初は子供のいたずらかとも思っていたそうですが、最初は1日に1台だったのが日を追うごとに台数も回数が増えていき、ひどい時には車内が荒らされることもありました。
車の修理代も毎回馬鹿になりませんし、何より社員同士疑いあってしまい社内の雰囲気は最悪です。これ以上車も社員も傷つけられるのは我慢できず、興信所に調査を依頼しました。

車を置く駐車場は店舗裏の人通りの少ない場所にあり、向かいには懇意させてもらっている小売店があり、事情を知った店長から店内から監視すると協力してくれていること。     狙われる車はランダムだけど、店のスタッフの車だけを狙っているので内部犯の可能性もあること。毎日同じ時間ではなく、時間帯も曜日もバラバラで、計画的な犯行ではないこと。今分かっていることだけでもこれだけあるのに、未だに原因も分からず、また今日も嫌がらせを受けるのかと思うと、気が重くて仕方ありません。それに、誰かに憎まれてこんな嫌がらせを受けているのかと思うと、ゾッとします。

調査には、夜間には暗闇でも人影を確認できる特殊なカメラを設置していただき、午前中には調査員の方が張り込みをするなど厳重な警備を敷いて行なわれました。          調査開始から4日目、ついに犯行の現場をカメラが捕らえました。

張り込みをしていた調査員がいたずらをした人物に気付きました。いたずらをしていたのはなんと、向かいの小売店の店長でした。実行場面をおさえた決定的証拠を持って、調査員の方と一緒に小売店へ行き、何故こんなことをしたのか問い詰めました。私の店は24時間営業を売りにし、若い年代の客層を狙って音響や外装も凝った形にしているのですが、小売店の二階が自宅であるためにカーテンを閉めていても漏れる光源や音源。それに若者の騒ぎ立てる声がいつも気になっていた。時間帯関係なく騒ぎ立てるせいで連日寝不足になっていると言われました。店長も被害者だったのです。

最終的には、今回取られた証拠を元に二度といたずらをしないという誓約書を店長に書いてもらい、私たちも環境改善を約束しました。これまでかかった車の修理費は、こちらにも至らない点があったことから半額分返済してもらうことになりました。相手のふり見てわがふり直せとは、よく言ったものだなぁと身を以て学んだ一件でした。