母の再婚相手が信用できませんでした。調べた結果…【身元調査実例】

幼いころ死別した父に代わり、女手一つで育ててくれた母の再婚相手は10歳も年上の男性でした。
失礼かもしれないけれど、どうしてこの人と再婚することに決めたのかどうしても分からず調査を依頼されました(東京都江戸川区在住 36歳自営業男性)。

いきなり現れた母の再婚相手が信用できない

私がまだ小学校に上がる前の歳に父は交通事故でこの世を去りました。
それからというもの、実家や友人たちの力を借りながらも女手一つで私を育ててくれました。
一昨年前に私も結婚し、孫を抱かせてやることができこれから少しずつ親孝行していこうと思っていた矢先に、母から再婚話を切り出されました。

父を亡くした後、母子二人で食べていくために仕事漬けだったために新しい相手を見つけることなく今まで暮らしてきた姿を知っているだけに、私はすぐ賛成しました。
長年頑張ってきてきた母にも幸せになる権利はあると思ったからです。

けれど再婚相手に関して話を聞き進めるうちに、私の中は喜びよりも不信感のほうが大きくなっていきました。相手の方は母よりも10歳も年上で、小さな不動産を営んでいること。3年前に奥さんを病気で亡くしていること。お子さんには恵まれず、自分の死後遺産を引き継いでくれる人が欲しかったこと。涙ながらに説明してくれる母には申し訳なかったですが、全く信用できませんでした。

上手いこといって母に近づいて、自分の死後手続きが面倒な土地の管理をしてくれる人が欲しかっただけなのだろうと思いました。私はすぐにこの男性の身元調査を依頼し、少しでも母から聞いた話と異なる箇所があるならこの話は認めないと考えていました。

しかしながら結果はシロ。
母から話を聞いていた以上にしっかりとした人物であること分かり、ただもうひたすらに申し訳ないという気持ちでいっぱいになりました。亡くなられた奥さんの話や、子どもに恵まれなかったこと。自分の死後のことばかり気にしていたのは、自身がもう長くないと悟っていたからだと知りました。(事実、男性は心臓病を患っていました)

調査結果を聞いてからしばらくして、2人は再婚しました。
私も何度か男性と会う機会があり、少しずつ距離を縮めているところです。

また、これは後日母から聞いた話ですが、私と相手の方は一度会ったことがあるそうです。
(私は全く覚えていないのですが・・・)
私がまだ学生だった頃、突然の大雨に傘をなく立ち往生していた男性に対し、私は「友達の傘に入れてもらうから」と持っていた傘を渡して行ってしまったそうです。
その後、傘の返却とお礼を言いたくてしばらく駅周辺を探し回ったが結局会えなかったことをずっと気にかけていたこと。母と出会い、親しくなってから見せてもらった写真で私を見け、運命を感じて母に交際を申し込んだこと。母は、私がキューピッドになってくれたと笑っていました。

勝手なイメージから不信感を抱いたあげく、こっそり男性のことを調べていたりしていただけに、2人から感謝の眼差しを向けられると居たたまれなくてたまりませんでした。
学生時代のことなんてほとんど覚えていませんが、今こうして母と義父の幸せそうな顔を見ることが出来たなら、あの頃の自分を褒めてやりたいです。