妻と浮気相手の二人の女性が結託して男を追い詰める!浮気の修羅場

私は32歳。バツイチ・独身。東京都多摩市在住です。

中古車センターで勤めています。

3年前、東京で開催された車の某ショーで、大阪の業者さんと出会いました。

名前はY氏、年齢は45歳、爽やかな感じの人でした。

ショーが終わってから、二人で食事に出かけ、車の話や地元の話等で盛り上がりました。

彼は、大阪中心に、名古屋、東京で外車の販売を行っているということでした。

彼のパソコンに保存されている写真も見せてもらいました。

高級外車が並ぶショールーム、3000万円以上もするような高級外車に乗っている彼の写真、

どれを見ても呆気にとられるほど、すごい!ものでした。

話しをしていても嫌味がなく、ソフトな感じの彼に、私はその日のうちに心を奪われてしまいました。

2日後、彼からメールが来ました。

「一昨日は有難う。楽しかったよ。」と簡単な内容でした。

私も「こちらこそ楽しかったです。また会えたら嬉しいです。」と返信しました。

そのまた2日後、「明日、東京に行くけれど、会えない?」と彼からメールです。

私は喜んでOKの返事をしました。

2回目のデートで、彼は自分の話をいっぱいしてくれました。

バツイチであること、二人の子供に養育費を毎月20万円送金していること、現在は彼女がいないこと等々です。

私は、彼のことを、何と正直な人なのだろう…と益々好きになってしまいました。

彼は、私に「真面目に付き合ってもらえないかな?」と言ってきました。

私に疑う術はありません。すぐさまOKの返事をし、その日のうちに結ばれました。

彼は、その後、月に2~3回の割合で、東京に来てくれました。

私が大阪に行くと言うと、彼は「帰りが遅くなったらあぶないから、僕が東京に出向くよ。」とか、「東京で家庭を持ちたいね」と優しい言葉を返してくれました。

私は、彼が結婚を考えてくれていることにすごく満足でした。

私は、結婚に向けて、ペアカップなど少しずつ買いそろえていました。

とても穏やかな時間とともに1年が過ぎました。

そんなある日、Mさんという女性から私に電話がかかってきました。

Mさんは大阪に住んでいて、Y氏のことをよく知っているというのです。

Mさんは、私に「あなたはY氏の彼女さんなのでしょう?私は愛人です。あなたに会って話したいことがあるのよ。次のあなたの休みの日に会いましょうよ。私はあなたの敵ではないので。」と言われました。

あまりに突然でしたが、Mさんの話し方が優しかったので、悪い人には思えませんでした。

私は、Y氏には内緒で、朝早い新幹線に乗って、Mさんに会いにいきました。静かな喫茶店で話をしました。

Mさんはバツイチの50歳で、45歳のときからY氏の愛人だそうです。

Y氏の経営している車の販売会社の資金はMさんが全額出資したとのこと、Y氏の経営能力は低く赤字続きなこと、Y氏は既婚者で高校生の子供が二人いるとのこと等、目の前が真っ暗になるような話が次々と飛び出してきました。

Mさんは興信所で相当なことを調べておられるようでした。

そして、喫茶店を出て、彼の経営する会社に連れていってもらいました。

彼は不在でした。というよりは、不在になるようにMさんが仕組んだそうです。

会社は以前写真で見せられたショールームとは全く違いました。

車は一台もなく、机が一つあるだけで、あとは、書類のような紙切れが散乱していました。

一番びっくりしたことが、彼の机の脚元には、卑猥なビデオが積み上げられ、棚には、紙袋が無造作に置かれています。

紙袋を覗くと、大人のおもちゃがぎっしりと詰まっています。

また、散乱している書類の中には、カードローンの督促状などもありました。

私はMさんに、「あなたもこのような彼の趣味に付き合っていたの?」と聞かれました。

私は、「ノーマルなセックスでした。彼にこんな趣味があったなんて今の今まで全く知りませんでした。」というと、「そうでしょうね。この趣味を楽しめるセックスフレンドがいるみたいよ。」とMさんは淡々と言いました。

そして、Mさんから、「Y氏に一緒に仕返ししない?」と言われたのです。

信じていた彼は、年上の女性Mさんにお金を出してもらって、会社創って、それでも遊んでばかりで会社は赤字、その補てんはMさん。

こんな馬鹿な男に騙されていた自分に腹は立つし、彼への憎しみがピークにきていたので、

Mさんと結託することにしました。

日を改め、3日後に、Mさんと私は、彼の会社に出向きました。

彼は、瞬間びっくりした顔をしていましたが、すぐさま、苦笑いしてその場を繕いました。

Mさん「この会社の資金2000万円は全て私が用立てたものよね?」

Y氏「そうだけど」

Mさん「嫁と離婚調停中で、離婚できたら君と結婚したいといったよね?」

Y氏「うん。」

Mさん「この彼女には独身と偽って、いつか君と家庭を持ちたいといったのでしょう?」

Y氏「うん。まあ…」

Mさん「これって結婚詐欺よね?」

Y氏「そんなことはないよ。」

Mさん「じゃあ奥さんと離婚したら、あなたは重婚でもするつもり?」

Y氏「…」無言です。

MさんとY氏の淡々としたやり取りが一時間以上続きました。

私の出る幕はないほどに、まるで事情聴取のようでした。

Mさんは、Y氏に「私たちから逃げようとしたって無理ですから。次は書面で言いたいことを送らせて頂きます。」と捨て台詞を残し、私と一緒に、そこを出ました。

しかし、これだけではおさまるとは大きな間違いです。

この続きは第2話でお話ししましょう。

第2話

Mさんは私を連れて、Mさんの知り合いの弁護士さんに会いにいきました。

弁護士さんが、私たちの言い分の書類を作成して下さるとのことです。

何と、Mさんは、Y氏とのやりとり全てを録音していました。

もうびっくりです。

会社内の卑猥なビデオやおとなのおもちゃなどの写真も用意されていました。

本気で喧嘩するときには、用意を周到にしてからやるべきだということをMさんから学んだようでした。

そして、Mさんは出資金や彼に貸したお金等、総額2800万円の返済を彼に要求しました。

私は、彼に貸したものがなく精神的苦痛だけですが、Y氏にも苦痛を味わってほしいと思いました。

証拠がすべて揃っていますから、彼に弁解する余地はありません。

その結果、Mさんには謝罪文と毎月15万円以上5年以内に全額返済、私には謝罪文と慰謝料として月10万円の10回払いということで話しがつきました。

Y氏の会社は赤字で破たん寸前でしたから、あっという間に会社を閉まりました。

それでなくても督促状などが届いている状態だったので、慰謝料などが取れるとは全く思っていませんでした。

どちらかといえば、Y氏が要求をすべて受け入れたことにビックリです。

私はMさんに「こんなに支払う力が彼にはあるのでしょうか?」と聞くと、Mさんは「きっとまだまだ金蔓がいるのよ。その人たちから恵んでもらうのでしょう。」と笑って言いました。

その後、MさんはY氏の奥様に電話しました。

Mさんに、「そこまでしなくても…」といったら、Mさんは「人助けよ。どうせ、まともなお金を家に入れてないから、奥様も辛い思いしているわよ。」というのです。

何と、Mさんの言う通りだったようで、奥様が私たちに会って話がしたいと申し入れられたのです。

私を含めて、3人の話し合いが始まりました。

奥様は現実を知って、離婚の決意が固まったようで、Mさんに知り合いの弁護士さんを紹介してもらうことになったのです。

それからというもの、変な話ですが、奥様とMさんは、いつも連絡を取り合うようになりました。

Y氏と話し合った翌月から指定口座に10万円ずつ振り込まれるようになりました。

6ヶ月の間、滞ることはありませんでした。

ところが、7回目、8回目と振り込みはありませんでした。

Mさんも同じです。

Mさんから奥様と私に招集がかかりました。

Mさんは、どうやって調べたのか定かではありませんが、Y氏はお金持ちのバツ2の女性と結婚が決まり、来月結婚式を挙げるということでした。

Y氏は、Mさんや私だけでなく、奥様や子供達にも相当な屈辱を与えたというのに、自分だけ幸せになろうなんて絶対に許せません。

ましてや、こちらの要求を一言の連絡もなしに滞らせておいて、馬鹿にしすぎています。

私は自分のことというより、仲良くなった奥様の苦労を考えると、黙っていられませんでした。

3人で、挙式当日、新郎の部屋に、黒いリボンの花束を持って、Y氏に会いにいきました。

そこには、Y氏の親や親戚の人がいます。

さすがに、新婦様には合わないように配慮はしました。

Mさんは、以前と同様、淡々と話し出しました。

Mさん 「ご結婚なさるようでおめでとうございます。だけど、あなたの結婚と私たちの

約束は別物ですよね。あなたの借金はまだまだありますよね。それを滞らせて結

婚式にお金を使うなんて、どんな神経されているのでしょうか?」

Y氏 「いや、ごめん。今少し待ってほしい。」

Mさん 「待ってもらうのは新しいお嫁さんのほうではないですか?これまでのことを清

算してから新しい人生を始めるか、もしくは結婚とは切り離して慰謝料を払

い続けるか、どちらかの選択しかありませんよね。」

Y氏は頷くばかりです。

それどころか、これはどういうことなのだ!とご両親や親戚は、慌てふためくばかりです。

Mさんは、「今日はこれで失礼致します。ただ、人を馬鹿にするのもいい加減にしてほしいものです。何があったかは、Y氏からお聞きください。」と言いました。

すると、奥様がすかさず、「私は前妻です。私は生活費をろくに入れてもらえず、苦労して、子供育ててきたのです。今現在も養育費すら入れないで、何が結婚ですか!」と怒鳴りました。

Mさんが、「そうそう、言い忘れましたが、書類には‘返済が1回でも滞るようなことがあれば、分割ではなく一括返済に切り替える’と記されていたことをお忘れではないでしょうね。これから私たちは弁護士のところに行って、お話ししてまいりますね。」と言いました。

そして、私たち3人は式場を出て、ご機嫌よくランチしました。

不思議なほど気持ちがスッとして、Y氏に対する怒りもどこかにいってしまいました。

それから3ヶ月ほど経ったとき、Mさんから新情報がきました。

Y氏は、再び離婚したそうです。

きっと、新しい奥様も、Y氏の本当の姿を知ってしまわれたのでしょう。

私への返済は終了しましたが、Mさんと元奥様の返済については、一括返済が無理なため分割返済が続いています。

どうやってお金をつくっているのかは知りませんが…

今、私は、Mさんと元奥様とは、1ヶ月に1回、ランチを楽しんでいます。

きっとこれからも仲良くお付き合いしていくことと思います。