倒産した取引先の経営者からお金を取り戻したい【行方調査実例】

【相談内容】

依頼者は自営業者として、調査対象(行方不明)者とは数年来の取引があった。通常の手続きとして商品を発注したところが、取引先の経営状態がにわかに悪化、商品の納入前に破産してしまう。依頼者はすでに前金として約480万円を支払っていたが、商品未着のため返金を求めるべく、早急に連絡を入れた。しかし、担当者はいつまで経ってもつかまらず、2週間以上に渡り音信不通の状態が継続。事態を重く見た経営者は、債務者の所在を確認し、返金を促す目的で当社に調査を依頼した。

【調査内容】

調査員はまず債務者の自宅に赴き、本人の不在、及び財産状況を確認。持ち家も含めてほぼ全ての財産が抵当に入っており、相応の債務整理手続きが行われていることが判明した。引き続き財産の処分先を調査し、手続きを担当した不動産業者、弁護士、他の取引先(関連会社)などにもコンタクトを取った。その過程で、対象者が隣接する県に居住していることが判明。当地の支局に連絡を入れ、現地のスタッフを所在確認へと向かわせた。

逃亡の可能性を考慮し、現地では確実に身柄を確保すべく、5名のスタッフを動員。張り込みによって本人の出入りを確認した後は、並行して法的な手続き(債務取立て)の準備を開始した。調査員が対象者にコンタクトを取ったところ、逃亡の事実を認め、依頼者に対しては謝罪の言葉を口にした。しかし、債務については資金繰りの過程で焦げ付きが生じており、返済の目処が立たないという。

【調査結果及びその後】

当事例においては、調査費について成果報酬を採用。取立てに成功した場合、その債権の一部を支払いに充てることで合意した。当社からあらかじめ依頼者に弁護士を紹介し、所在が把握された段階で取立てを開始。結果、関連会社の資産の一部を返金に充てる形となり、債務は全額の返金がなされた。

通常、債権者は意図的に行方をくらますために、所在調査が難航する例が多い。遠方へと逃亡(夜逃げ)するケースもあり、過去には調査範囲が海外にまで及んだ事案も存在した。人探しに関する業務としては最も難度が高く、それだけに探偵や興信所の質が問われる事例だということができよう。

所在確認後の対応も重要であり、逃亡を阻止すること(身柄の確保)、取立てのための手続きが必須となる。もちろん、口頭での約束は何の保証にもならないので、弁護士の助力を得るなどして、法的な形で取立てを行うことが望ましい。

当事例の場合、債務者のもとに財産が残されていなかったために、関連企業が責任を負う形での決着となった。必ずしも企業や事業主間の債務トラブルに限らず、慰謝料の支払いを拒む(音信不通の)元夫の行方調査、金銭を持ち逃げした配偶者の所在調査なども数多く寄せられている。いずれの場合も法的な手続きによって解決が可能なので、依頼者=被害者には泣き寝入りをするのではなく、早急な対策を講じることを推奨している。