夫婦二人三脚で飲食店を経営していたが妻が家出【行方調査実例】

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【相談内容】

依頼者(夫)は飲食店を経営しており、対象者(妻)はその店を手伝うという形で、夫婦共働きの状態であった。子どもは小学生の男の子が一人。仕事はそれなりに忙しかったものの、夫婦が力を合わせて働くことのできる環境だったので、むしろ二人の絆を深めてくれる存在であった。しかし、商品の入荷に際してある日妻が不手際を犯し、多額の損失を計上してしまう。依頼者は激怒し、妻は口論の末に家を出てしまった。過去にも何度か同じような形(夫婦喧嘩→家出)になったことがあるので、その時点では依頼者も特に心配はしていなかった。しかし、それから数日が経過しても妻は家に戻らず、行方を心配した夫は当社に相談を持ちかけた。

【調査内容】

まずは対象者(妻)の実家、及びその周辺を調査したが、具体的な成果はなし。両親のもとにも連絡はないという。しかしながら、対象者と親しい従姉妹であれば何か知っているかもしれない、という話があったので、引き続いて従姉妹に対する聞き込みを実施。結果、行方不明になった後に一度だけ連絡があったことが分かり、「市内のホテルに宿泊している」、「10日ほどしたら戻る」という旨の話を聞かされたという。

経過報告として、依頼者には上記の情報を伝えたが、子どもの世話と店の運営を考えると10日待つことは難しい、という事情があるため、調査を継続。市内のホテルの宿泊客を調べることで所在確認を行った。調査の対象はかなり広範に及んだが、関連企業(探偵事務所・興信所)の協力を得て、2日後に宿泊先を特定。対象者が行方不明の状態になってから4日後のことであった。

【調査結果及びその後】

本人の所在を確認した後、まずは依頼者である夫が帰宅を促すためにコンタクトを取った。しかし、妻は夫と話すことを拒み、帰宅に応じる気配がない。依頼者から相談を受け、今度は当社の女性スタッフが仲介役としてアプローチを行った。結果、対象者は話し合いの場を持つことに応じ、複雑な胸の内を吐露した。

今回の家出は突発的なものであったが、以前から家事と仕事に追われ、精神的なストレスはかなりのものがあったという。そこにきて、自分が仕事上のミスを犯してしまい、夫からはきつい言葉を浴びせられたため、我慢できずに家を出てしまったらしい。一方では申し訳ないと思う気持がありながらも、夫に対する憤りもあって、なかなか家へ戻る決心がつかずにいた、ということであった。

その後、当社スタッフは調査対象者の心境を夫(依頼者)に伝え、和解に関するアドバイスを行った。当事例のように、人探しの後のアフターサポートということで、問題解決に至るまでの総合的なフォローを行うケースは珍しくないが、今回は1週間ほどで最終的な解決(行方不明者の帰宅)をもたらすことができた。行方不明者は所在確認後に帰宅を拒む例も多いので、調査会社は事後の対応についてもノウハウを把握していることが望ましいといえる。