パソコンやカメラといった精密機器の発達に伴い、盗聴器・盗撮器を使った犯罪は年々増加と悪化の
一途を辿っています。皆さんは、盗聴器・盗撮器を用いた犯罪にはどんなものがあるかご存知でしょうか?また、それらの事件の目的は何だったのか。盗聴機器類によって起きた事件をご紹介するとともに、盗聴機器類の怖さをご理解ください。
INDEX
Case1.無線型・電話型盗聴器による盗聴事件
大手証券会社の本社に勤める元社員が、退社した元社員とのトラブルを巡って元社員宅に盗聴器を仕掛けた事件。退社直前に被害を受けた元社員が会社と元本社社員に対し、警察へ被害届を提出。これに対し、元社員へ「金は払うので、被害届を取り下げてほしい」と頼み込むが、被害者である元社員はこれを拒否。その後、加害者を含む元社員と会社側は被害者をつけ回すなどの行動をとり、同年秋ごろに自宅に盗聴器を仕掛けた。後日、盗聴した内容を記録したテープが押収された。その数およそ70本。被害者である元社員の言動を盗聴し、裁判の際に加害者側にとって有利な証言を得ろうとして盗聴されたものとされている。
Case2.コンビニATMの防犯カメラに仕掛けられた盗撮事件
コンビニ店舗内に設置されたATMの防犯用にと店舗側が設置した監視カメラを利用した事件。店舗に設置される監視カメラとよく似た偽の監視カメラでATM利用者を盗撮し、店舗に備え付けてあるゴミ箱から明細表を取り出し、映像の情報と併せて口座から預金を引き出していた。犯行に用いたカメラは、コンビニなどの店舗でよく使用されるドーム型の監視カメラをもしており、一見して盗撮器とは思えないものだったために、客も分からなかったという。盗撮器で客がATMで使用していたキャッシュカードと暗証番号、ゴミ箱から得た明細表の情報からキャッシュカードを偽造し、大金を引き落としていた。
Case3.電車に仕掛けられた盗撮事件
電車を利用して通勤・通学をする女性を狙い、靴やカバンにピンホールカメラを仕掛け盗撮を行っていた事件。執拗にスカートの下に足とカバンを入れてくる男性に痺れを切らした女性が警察へ通報。取り調べの結果靴やカバンに仕込みのカメラが見つかった。盗撮を行っていた会社員の男性は以前から電車通勤をしており、靴やカバンの他に時計や携帯を使っても盗撮を繰り返していた。盗撮した写真はネット上に掲載するか、アダルトショップへ売りに出して小遣い稼ぎにしていたという。時計や靴といった加工が難しいものは専門の業者で購入したものだったという。